ヒエログリフで書かれたアーティスト・ステートメント

キャンバスにアクリル 116.7 x 91.7 cm (3点組)

ヒエログリフは古代エジプトで使われたエジプト文字のうちのひとつで、紀元4世紀以降、使用されることなく、読み方も忘れられていたが、19世紀、フランス人エジプト学者ジャン=フランソワ・シャンポリオンのロゼッタ・ストーン解読により、読み方が解明された。ヒエログリフは象形文字でありながら単に読みを表す表音文字が多い。そのため日本語をヒエログリフで表記することも可能である。山下+小林はヒエログリフでステートメントを発表しているが、何ということもない。根気よく対応表を片手に読み解けば、彼らが何を言わんとしているか、すぐに理解できるはずだ。いかにも、ユーモアによって作品に生命を宿らせてきた山下+小林らしいたくらみである。

– 井關悠(水戸芸術館現代美術ギャラリー学芸員)
個展「ノートとノートの中」カタログテキストより

おもな展覧会

2015 小山市立車屋美術館、栃木(個展)